2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

地球と一緒に頭も冷やせ!

ロンボルグの本の邦訳が出る。あいかわらず邦題が(おそらく訳文も)下品だが、それを我慢して読めば、現在の温暖化騒動のバカさ加減がよくわかるだろう。この種の議論には、少なくとも5段階の疑問がある:「地球が温暖化している」という大前提が疑わしい:…

医師だけ必ず飯が食えるようにせよというのはおかしいのではないか

――医学部の定員を増やすと、将来医師が過剰になるとの指摘がありますが。尾辻 この議論をするとき、いつも感じることだが、その職業に就いた人を必ず飯が食えるようにしなければならないというわけではないだろう。診療報酬が公定価格で、医療が“社会主義的”…

医療で何かを捨てるのは、何で死ぬかということ。

医療で何かを捨てるのは、何で死ぬかということ。2025年には、医師と患者の需給関係がバランスすると言うのは、団塊の世代に医者にかからずに死ねと言うのと同義である。赤ちゃんも産婆さんが家で取り上げてくださいと言うのと同義である。仕組みを作る側の…

〈宗教化〉する現代思想

池田信夫ブログより著者は「現代思想入門」みたいな本をたくさん書いており、どれも似たような内容なので、それを読んだ人にはおすすめしない。しかし彼もいうように、そういう初歩的な知識もなしに「ネオリベ批判」とか「格差社会」を語る若者が最近、増殖…

建築物としてのルール

レジデント初期研修用資料より去年以降診療報酬が改訂されて、ベッドあたりの看護師を、一定以上の人数確保した病院は「いい病院」と認定されて、入院基本料を多く請求できるようになった。この制度で得られる補助金は、経営方針変えるぐらいに大きなものだ…

「食糧自給率」の向上は食糧危機を悪化させる

池田信夫ブログより自民党の「米粉加工食品を普及推進する議員連盟」が発足し、福田首相が食糧危機に関連して「こういう内外情勢になると、食糧自給率を上げることは国家戦略上の課題だ」とあいさつしたという。この点は民主党も同じで、「自給率100%をめざ…

生きるためのコスト 平等と格差

レジデント初期研修用資料より生きるためのコスト 「生かす」の単位がそもそも定義できないんだけれど、生活力のない人を「生かす」ためのコストというのは、生活力を持っている人に比べて、圧倒的に高いような気がしている。何もできなくて生きていけない人…

食糧危機の原因は弱肉強食

原油価格の高騰にともないさまざまな物の価格が値上がりしており、とくに穀物の高騰に伴うパンやめん類などの価格が上がっている。しかしこの1年間で原油価格が40%以上も上昇したことを考えれば、今後さまざまな物の値段が上がることはまちがいない。 穀物価…

「日雇い派遣」禁止して「日雇い」はどうするの?

厚労省が最低の役所であることは国民の広く認めるところだろうが、きょうの「日雇い派遣を禁止する」という舛添厚労相の発言にはあきれた。彼はフランスに滞在して、欧州の労働事情も知っているはずだ。雇用規制を強めるほど失業率が上がり、しかもいったん…

「最期まで自宅」は1割、国の目標と乖離

国民の6割が病院以外での看取りを希望しているとして、在宅死の割合を2025年までに4割に引き上げるという厚生労働省の目標について、神奈川県保険医協会が実施した県民意識調査では、「最期まで自宅を望む」と答えた人が1割程度にすぎず、厚労省の“思惑”と現…

ドロッポ医の仕事をなくしてもドロッポはドロッポ

コンタクトの処方を眼科医がやっているのではないし、健康診断や献血業務については、事故に対処できるほど技量のある医師がやっているのでもない。それらに医師の立会は不要だ。しかし、いわゆる「ドロッポ医」がやっている仕事から医師を締め出したとして…

「研究実績ゼロの教授がなぜ主任研究官に成り得たのか?」

「研究実績ゼロの教授がなぜ主任研究官に成り得たのか?」に対する答えを簡潔に述べます。それは「厚生労働省と太いパイプを持つ東大教授だから」です。++ Aiの話からは少し離れてしまい恐縮なのですが、基本的に似た現象は、日本の全ての学術組織で起きて…

医療は社会の中で

医療は社会制度の内部でしか存続できない。戦後日本が近代福祉国家の理念を実現しようと、医療制度を充実してきたのも、最近のように意図的に崩壊させようとしているのも、全て日本国という国家あるいは社会の「方針」による。したがって途上国あるいは戦時…

迷惑な進化―病気の遺伝子はどこから来たのか (単行本)

人は病につぎつぎに侵されることで進化の早送りを行ってきたと著者は持論を展開している。「人類のゲノムは、ある特定のレトロウィルスによって、別のレトロウィルスに感染しやすいように変えられた。ヴィラリアルによれば、アフリカの霊長類に「別のウィル…